深大寺

東京では浅草寺についで古い歴史を持つ寺で、天平5年(733年)創建。

当時は法相宗だったが、貞観年間(859〜877)に天台宗に改宗。

その後、鎌倉時代は源氏の祈願所として栄えた。草葺き屋根の山門は桃山時代に造られたものといわれ、境内で最も古い

建物。

寺名は、湧水の豊富なこの地に祀られていた水神の深沙大王にちなむ。

本尊は、恵心僧都作の阿弥陀如来像。寺宝の釈迦如来像は白鳳時代の古仏で国の重要文化財。

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鐘楼

江戸中期の建造で梵鐘には南北朝末期永和2年(1376年)山城守光作の銘が刻まれており、都内第 2 位の古鐘で重要

文化財に指定されています。

 

山門

桃山時代の建築で、武蔵野特有の分厚い草葺の屋根をもつ深大寺諸堂中最古の建物で市の重要文化財に指定されていま

す。

 

元三大師堂

 

本堂

 

開山堂

中西悟堂像

開山堂の奥に建てられています。

16歳の時、深大寺で得度し天台宗の僧籍に入り悟堂と改名したのだそうです。

所縁のこの地に悟堂先生の銅像が有りました。

 

延命観音

祠には、延命地蔵の線刻された大石が祀られています。

横に、松尾芭蕉の句碑「象潟やあめに西施(せいし)が合歓(ねぶ)の花」がある。この石が、秋田県象潟港で発見された事

に因んで建てられた句碑だそうです。

 

深大寺の境内には多くの句碑や歌碑があります。

高浜虚子の句碑と像

 

 

中村草田男の句碑

「萬緑の中や吾子の歯生え初むる」

 

(左) 皆吉爽雨の句碑  「春惜しむ深大寺そば一すすり」

(右) 井澤正江の句碑  「そのひまの空はまぼろし辛夷咲く」

 

 

石田波郷(はきょう) の句碑 「吹き起こる秋風鶴を歩ましむ」

星野麥丘人(ばくきゅうじん)  の句碑 「草や木や十一月の深大寺」

この二人の俳人の師弟句碑は、開山堂横に並んで建っています。

 

 

小林康治の句碑 「逢うもまた別れる花月夜かな」

石田波郷の「鶴」に入会,1963年句集 「玄霜」 で俳人協会賞を受賞,のちに「林」を創刊主宰した方です。

 

石坂泉泣子(いしざか せんきゅうし) の句碑 「菩提樹や生涯つきぬ寺清水」

地元俳人で,戦前は島田青峰の「土上」に参加,戦後は秋元不二男の「氷海」に参加,調布俳句協会会長をされた方です。

 

松尾芭蕉 の句碑 「象潟やあめに西施(せいし)が合歓(ねぶ)の花」

奥の細道で有名なこの句の碑が,どうして深大寺にあるのかと言う理由は「秋田県象潟港で,延命地蔵の線刻された大石

が,近年発見されました。慈恵大師と判明し,大師ゆかりの寺ということで,この深大寺に贈られてきました。寺ではすぐに小

祠を建てお祀しました。発見された場所が象潟でしたので,象潟といえばすぐ思い起こされるこの句が,小祠への誘い役とし

て,小祠への入口に建てられたものです。」だそうな。

 

仏教聖木も境内に多数見られます。

沙羅双樹(さらそうじゅ)

平家物語の書き出し「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰(じやうしやひつすい)の理(こ

とわり)をあらはす。おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。たけき者もつひには滅びぬ、ひとへに風の前の塵(ち

り)に同じ。」で知られる木ですね。

 

 

ヒトツバタゴ  モクセイ科 ヒトツバタゴ属

お寺に付き物の「なんじゃもんじゃの木」です。

 

ボダイジュ(菩提樹) シナノキ科 シナノキ属

 

キンモクセイの大木

元三大師堂の前庭にあります。

 

本堂横のムクロジの大木

 

シダレカツラ

カツラの突然変異だそうで、山門から入って直ぐにあります。

 

門前には名物深大寺そばのお店が並んでいます。

 

野川沿いから深大寺方面には、三鷹通りか武蔵境通りを北上するのが便利です。

榎橋

三鷹通りの野川に架かる橋。野川沿いからはここで三鷹通りに出て深大寺に向かいます。

神代植物公園の深大寺門に出る道はこちら。

 

榎橋上流の虎狛橋

琥珀ではなくて上の字を充てます。名前がユニーク。

 

さらに上流の又住橋

正面先に中央高速が野川を跨いで走ります。

左の建物は東京都調布青果地方卸売市場

 

東京都調布青果地方卸売市場

所謂 ヤッチャバ です。場外もあって、魚、肉、野菜が一般の方でも買えます。食堂も有ります。

 

さらに上流の橋場橋

中央高速の真下に架かる橋です。

 

さらに上流の中耕地橋

御塔坂橋の一つ下流の橋です。下の河原はここから、御塔坂橋付近まで、親水公園風に河岸が整備されています。

 

御塔坂橋

武蔵境通りに架かる橋。野川沿いからはここで武蔵境通りに出て深大寺に向かいます。

神代植物公園の正門に出る道はこちら。