外国の庭園

パティオ(スペイン)

スペインの庶民の庭園。

個人邸のパティオは京都の町屋の坪庭に通ずるものがあります。

 

ユダヤ人街のパティオ(コルドバ)

昼食を摂る為に立ち寄ったユダヤ人街の絵葉書スポット、花の小径。

この街には美しいパティオが多い。パティオコンクールがあり皆がその美しさを競い合うのだそうです。

門の扉の開いているパティオは誰でも入って鑑賞して良いと言います。

路地の正面にメスキータの塔が見える。借景の一つかも。

家の塀の一部をパティオにしたり、覗き窓を造ってパティオが眺められるようにしたりしています。

 

サンタ・クルス街のパティオ(セビリヤ)

路地やパティオがおしゃれな街。レストランが店の前のパティオにテーブルを出しています。

ここで食事を楽しむんですね。

 

 

右上の写真の木はオレンジですが、苦くて食べられない種類だそうです。下のような葉の付け根が特徴。街路樹に使われて

います。

このオレンジを使ったパティオも多く見られます。

下はコルドバのメスキータ。

下はセビリヤのカテドラル

 

アルハンブラ宮殿(スペイングラナダ) 

アラヤネスのパティオ(天人花の中庭)

これですね。タルレガのアルハンブラの思い出の世界。

中学生の頃、禁じられた遊びと言う映画のテーマ、愛のロマンスが弾きたくて親にせがんでギターを買ってもらったんです。

ギターの教則本など買い込んでそこで知ったのがタルレガのアルハンブラの思い出。

トレモロの澄んだ響きをいつか自分の指でと夢見て果たせずこの年に。でもそんな少年は私だけではないんじゃないかな。

そんな事はどうでも良い、今アルハンブラ宮殿を見てるんだから。しかも水面に揺れ一つ無く映ってる。

天人花の中庭と呼ばれるパティオですが、池の両サイドの生垣が名前の由来の天人花だそうです。アルハンブラの天人花

はフトモモ科の常緑低木の地中海原産・銀梅花(ミルテ)らしい。天人花は沖縄にある同じフトモモ科の木を言うんだそうで

すが、花は桃色から紫なんだそうで、パティオの天人花は白い花が咲くらしい。

 

 

リンダラハの庭

 

ライオンの中庭

ライオンは修復中で別の部屋に一部が展示されていただけでした。残念。

 

バルタルの庭園

 

ヘネラリフェ庭園

アルハンブラ宮殿の離宮であるヘネラリフェ庭園。

高い糸杉のアプローチを歩と、

眺望が開け、右に庭園、左手下には宮殿と市街地が拡がる。

庭園手前には野外劇場が有ります。左客席、右が舞台。

アセキアの中庭入口

有名なアセキアの中庭。ロドリーゴの小品の世界。

スペインは、このパティオと呼ばれる中庭が特徴のようです。

 

石畳のモザイク模様が綺麗。

イスマイルの塔

 

 

グエル公園(スペインバルセロナ)

ガウディの作品。イギリス風庭園住宅を造り、分譲する計画で建てられたもの。

市の中心部から少し離れていたため売れたのは二戸だけで失敗に終わったそうですが、庭園、共用部分が斬新で美しい。

柱廊が幾つもあり圧倒される。

 

 

こちらは柱橋。

公園入口正面の階段。

公園入口正面にある広場。波状のベンチとそれを彩る破砕タイルの装飾が美しい。

ファッション誌にでも使うのか、撮影の名所のようで、今日も撮影隊がいました。

下はベンチの外側。タイルの装飾はジュジョールの作品。

タイルの下部分。

広場の下の列柱。タイルを用いたコラージュもジュジョールの作品。

春夏秋冬を表す模様が描かれています。一枚足りませんでした、すみません。

 

(左)表門の扉 (右)坂道の塀。塀上部の突起は龍の背を表しています。

 

 ヴェルサイユ宮殿(フランスパリ)

 庭園の造りが一つ一つがとにかく大きいんです。カメラに収まりきらない大きさなので写真も大きめのサイズとなりました。グ

 ラン・トリアノン、プチ・トリアノンは離宮ですから規模は小さいのですが、それでもカメラに収まりきらない。シンメトリのフラン

 ス式庭園を知るにはここが一番ですね。フランス式庭園は平面的で大規模です。建物正面の主軸となる道から規則正しいシ

 ンメトリで広がって行きます。主軸の道から両サイドに延びる道も、またシンメトリの造りで構成されています。06’年2月訪ね

 て参りました。

 

 ヴェルサイユ宮殿庭園

 庭園の設計はル・ノートルです。17世紀にル・ノートルが、主として平地に営まれた幾何学的構成をもつ庭園に強い軸線を

 導入して、ブルボン朝の栄華にふさわしい壮大な様式を完成させた。これが「フランス式庭園」あるいは「整形庭園」と一般に

 呼ばれるもので、ル・ノートルはボスケ(叢林)で庭園の主部を限りとり、そこに刺斥花壇、大噴泉などを整然と配して無限へ

 と延びる見通し線を造りだした。このために彼が活用したのは、カナール(水路)である。ル・ノートルの出世作は、マザランの

 もとで大蔵縁をつとめたフーケの城館、ヴォー・ル・ヴィコントの庭園で、それは南北1.2q、東西0.6qの広さを持ってい

 た。この庭がルイ十四世の目にとまり、ル・ノートルはヴェルサイユ宮殿の庭をデザインする事になる。ここでは宮殿中央の

 「鏡の間」の前のテラスから南へと「王の並木道」が延び、その先がカナールになって、それがはるか天と地の境にまで延び

 て行っているように見えます。ボスケの中にも様々な小庭園が造られています。

 

 水の庭園

 (左)鏡の間から見える庭園 (右)奥の大きな池が「スイスの池」

 

 前庭

 ラトゥーヌの階段上から見た前庭の全景。中央奥が十字の大運河。大運河(カナール)の先は、はるか天と地の境にまで延

 びて行っているように見えます。

 ラトゥーヌの階段 La dagre de Latone と、ラトゥーヌの泉水 Bassin de Latone 。

 生垣、高木の刈込の見事さが目立ちます。右手が収まりきりませんでしたが、左右対称になっています。

 ラトゥーヌの泉水

 アポロンの泉水 Bassin d'Apollo、後方の水面が大運河。

 アポロンの像、工事中で一ヶ所覆いがしてありました。

 大運河、十字のクロスする部分。

 ドラゴンの泉水

 上り坂の樹木は全て左右対称になっています。後方の建物が宮殿です。宮殿正面を軸にすると、水の庭園の泉水と正対す

 る位置にあります。

 ドラゴンの像

 

 (左)宮殿敷地内の牧場 

 (右)プチ・トリアノンから宮殿に続く並木道、写真は歩道の片側だけですが、道は右側にあります。道の向こう側にも全く同じ

   歩道があります。樹高は10m以上あると思いますが、同じ高さ同じ幅に綺麗に剪定されています。シンメトリのこだわり

   に脱帽するだけです。

 

 グラン・トリアノン庭園

 前庭

 (左)前庭からグラン・トリアノン宮殿を眺める (右)前庭奥部分

 

 建物はバラ色の大理石が素晴らしい。

 

 プチ・トリアノン庭園

 前庭 

 (左)プチ・トリアノンに続く並木道 (右)プチ・トリアノン入口門

 

 建物はグラン・トリアノンに比べて質素ですが、忘れちゃいけないのがこの人、マリー・アントワネットですね。